バイトを辞めたくても辞められない時は?
「ブラックバイト」なる言葉を雑誌やネットで見かけるようになった近年、アルバイトを取り巻く環境には様々な問題があります。
中でも、「アルバイトを辞めたくても辞められない」と訴える人の数は増えているのです。
長い不況と人員不足に悩む企業は多く、会社の負担を減らすために、社員の採用は最小限に抑え、後はアルバイトに頼る所も増えています。
24時間営業や深夜営業で運営している職場では、アルバイト人員をいかに確保するかが店運を握っていると言っても過言ではありません。
実際、殆どの居酒屋やファミレスなどのチェーン店では、半数以上がアルバイトで賄われていて、正社員はごく少人数のみという所が多く、アルバイトがいないと、お店が営業出来ないのが現状なのです。
今や企業にとっては、アルバイトの人員確保は最重要課題なのです。
本来、アルバイトより仕事に対する責任を負うべき社員が少ない職場の一部では、アルバイトに対する過剰労働を強いるところもあるようです。
長時間勤務や休みが取れない、重い責任ある仕事を任せられる・・・等。
あまりにもきついから「辞めたい」と言っても辞められない。
中には、辞めたくてもそんな職場の状況を知っているので、自分が辞めたら他のバイトの負担が増えると思い、申し訳なくて言い出せずに我慢して続けている方もいます。
アルバイトで働く労働者側の立場を見ても、一昔前とは変ってきています。
非正規雇用者が増えている現在は、アルバイトは学生中心ではありません。
アルバイトで生計を立てている方も多いのです。
彼等にとっては、アルバイトを辞めるというのは、生活そのものに直結します。
他のアルバイトを探して移りたくても、他のバイトを探す時間もないという方も大勢います。辞めたいけど、収入が途絶えると生活が出来なくなるから辞められないと、過酷な労働下で働いている方も少なくないのです。
しかし、本来、正社員で無い限り企業はそこまで労働者を縛る権利はありません。
アルバイトを始めるにあたり、「アルバイト契約」を交わしていると思うのですが、控えをお持ちでしたら確認してみてください。
殆どの企業は1カ月~6カ月という契約期間を設けていると思います。
契約満了日が近づくと、双方の意思を確認して「更新」となりますが、労働者側から何も申告がなければ「自動更新」される職場も少なくありません。
気が付いたら期間が延びていた・・・なんて言うことがあるかもしれません。
ご自身の雇用期間を一度チェックしてみてください。
アルバイトの場合、雇用期間前に「次の契約満了日で辞めます」と申告すれば、辞めることが出来ます。
もし仮に勝手に自動更新されていたとしても、辞める二週間前に「更新しません」と申告しましょう。
契約期間満了の二週間~一か月前に申告すれば、辞めることが出来るのです。
しかし、それでも適当な理由をつけて辞めさせて貰えないという職場もあります。
このような職場の場合、強硬手段ではありますが、無断欠勤を続けて辞めちゃう人もいます。
やむを得ないと言えばそれまでですが、「辞めるのでもう出勤しません」と宣言してからにしましょう。
何も言いたくないのかもしれませんが、何も言わずに無断欠勤するのは、社会人としては避けたい行動です。
「職場の事情で辞められない」というのは、アルバイトが負うべき責任ではありません。
堂々と「辞めます」と言っていいのですよ。
このような事態にならないためには、アルバイトを探す時からその職場の評判を調べるなど、慎重に見極めていくことが大切かもしれませんね。